12月19日(土)、20日(日)の2日間に渡って、福岡県宗像市にて米国へのサッカー留学を目指す学生の留学支援を目的とし、米国大学サッカーセレクションキャンプを開催した。会場には全国から米国大学へのサッカー進学を目指す高校生約30名が集結し、今回米国から招聘した3名の大学サッカー部コーチ陣から直々に指導を受けると共に、実力査定を行った。
日本史上初となる米国大学サッカーセレクションキャンプの開催とあり、会場には地元のテレビ局2社と新聞社1社が駆け付けた。セレクションの開催時には弊社代表の山内よりイベントの趣旨が伝えられ、全国から集まった30名の選手達は真剣なまなざしを向けた。
今回セレクションに参加した米国大学コーチは3名。今年、NCAAディビジョン2で全米2位に輝いたカリフォルニア州立ポリテクニック大学ポモナ校男子サッカー部のヨッシ・ラズコーチをはじめ、世界大学ランキング14位にランクインしているカリフォルニア大学サンディエゴ校より、男子サッカー部のライアン・ヘルナンデズコーチ、そして、過去には元日本代表の稲本潤一選手も所属したトルコ1部サッカーリーグの強豪ガラタサライSKの元選手であり、現在は南カリフォルニア内の二年制大学サウスウェスタン・カレッジの男子サッカー部コーチを務めるチェム・トントコーチの3名だ。
全国から集まった30名の選手は、ヨッシコーチ率いるブルーチームとライアンコーチ率いるレッドチームの2グループに分かれ、午前は米国大学サッカー部で実際に行われる技術・戦術トレーニングを、午後は試合形式の大ゲームをそれぞれ実施し、トレーニングを通しての実力審査を受けるとともに、能力の向上にも励んだ。
セレクション初日のトレーニング後には、参加選手達に米国大学サッカーシステムに関する知識を深めてもらうべく、宿泊施設内のミーティングルームにて「米国大学サッカーセミナー」も開講した。ここでは、留学前の心得や米国大学システムに関する基本的な情報から、世間には公表されていないリクルートされるために最も重要な選手の着眼点といった大学コーチだからこそ知りうるディープな情報まで、約1時間にわたって参加選手に情報を明かした。参加選手は米国大学進学を目指しているだけあり、コーチ陣に直接英語で質問する選手も多くみえ、彼らからは確かなやる気が伝わった。
米国大学サッカー進学を目指す高校生の選択肢拡大を目的とし、実際に米国大学サッカー部コーチ陣を日本に招聘してのセレクション開催というのは、日本では前例がなく、実質、今回のイベントが史上初の試みとなった。
開催地となった福岡県では、県副知事や宗像市の市長からも温かいお言葉を頂き、県全体で、また福岡外語専門学校の後援を得て開催する事ができた。世界に羽ばたいていく可能性を持った選手達を応援する環境をご提供する為に多くの人達の心が福岡で一つになった。
「グローバル化」が今日の社会では一つの重要ワードとして注目されている昨今、英語が話せるというのは「グローバル化」に向けたほんのわずかな一歩にしか過ぎない。世界で認められる「グローバル化」した人間というのは、世界に誇れる自国の良さを保ちつつ、多国籍社会の中での順応性を兼ね備え、他人に誇れる立派な夢のもと、その夢に向かって使命を持ち行動できる、そんな人間だと我々は考えている。今回のセレクションでは、そんな「グローバル化」の言葉にふさわしい未来ある選手/人材を全国から集める事ができた。我々の目的は、サッカーの上手な選手を米国の大学に進学させることではなく、日本人として世界に誇れる人材を、スポーツを通して世界に輩出していく事。その一歩として開催した今回のセレクションに価値を見出し、わざわざ遠方から参加してくれた選手、そして、貴重な時間を割いてセレクションにご協力頂いた多くの方々には、感謝してもしきれない。
今回のセレクションを経て、一人でも多くの選手が世界に羽ばたいていく事、そして、そんな彼らに刺激を受けた更に多くの選手が今後世界に羽ばたいていく事を心から願うと共に、来年は今年にも増して良いイベントとすべく、今から我々に課せられた使命を受け止めている。